社会保険労務士試験について

社労士(仮)を名乗っている私ですが、令和元年度(第51回)の社会保険労務士試験でやっと合格した身です。まだ記憶は風化していないので、同じく働きながら独学で努力している方の少しでも参考になればと、私の合格までの道のりを少し振り返ってみたいと思います。

まず、私はサラリーマンです。そのため、当然に勉強時間は限られます。
平日は行き帰りの通勤時間で2時間、帰宅後子ども達が就寝した後で1時間程度を確保するようにしていました。気分が乗れば、会社の昼休みでさらに1時間、就寝までさらに1時間等と、特に規則正しく勉強していた訳ではありません。
また本来なら土日に平日の遅れを取り戻すのでしょうが、私の中で子どもとの遊びの方が優先順位が高かったので、土日の勉強時間は特に変則的で、5時間やることもあれば、1時間しかやらないこともあり、全くもって自由でした。
なお、上の内容からお察しのとおり、スクールには通わず参考書を揃えての独学でした。これは単純に私がケチであることと、これまでの資格試験でも独学スタイルで来たので、前例に倣っただけというものです。

そもそもとして、業務上必ずしも社労士としての資格が必要だった訳ではなく、また独立等を考えていた訳でもなかったので、特にモチベーションが高かった訳ではありません。
ただ、資格を取ることが趣味の一つなので、きっかけは何となくやり始めたといった感じです。そのため、勉学自体に強迫観念も苦痛もなく、まあ気楽にやっていたと思います。

結論から言うと、私は5回目の受験で社労士試験に合格しました。1回目はお試し、2回目以降は十分に合格圏にいることを自覚しながら受験していました。実際、2回目以降の受験結果は、総得点で言えば毎年合格ラインを越えていました。
不合格の理由は、科目ごとの足切りです。私は特に、一般常識を苦手としていました。幸いにも5回目の試験で合格したから良いものの、一般常識に有効な勉強方法は、最後までわかりませんでした。

正直、総得点で合格ラインを越えながら、それでも毎年落ち続けるというのは、相当の精神的ダメージでした。ただ、腐り切らず一応毎年受験し続けることができたのには、2つ理由があります。

一つは、私自身のケチな性格です。「ここまで勉強したのだから」「総得点では合格だから」「一般科目との相性さえ良ければ合格するから」と、今更引き返すという選択肢は自身の中にありませんでした。

もう一つは、実際の勉強期間です。計5回受験していますが、別に丸々5年間を社労士試験に費やしてきた訳ではありません。

もちろん、最初の1年間はほとんど試験対策に費やしてきた訳ですが、それ以降の年は、年間のうち半分程度といったところでしょうか。試験日が8月の最終週なので、試験終了後から2月か3月くらいまでは社労士関係から全く離れていました。
その間、ファイナンシャル・プランニング技能検定1級の勉強をしたり、終いには社労士とは全く関係のない測量士補の勉強をしたりしていました。

最初の1年間で、ほとんどの知識を一度は頭に入れていますので、それ以降はそこまでガムシャラに勉強する必要はないと考えていました。一度理解できた事柄なら、その状態に戻すことは比較的容易です。
少なくとも、試験日から半年以上も離れた時期にまで、頭をフルにしておく必要はないと漠然と思っていました。

さてここで、私の使った参考書を紹介しようと思います。
私は別にTAC出版の関係者ではありませんが、これまで幾つか資格を取ってきた際、TAC出版の参考書がいずれもわかり易かったため、過去の実体験から愛用するようになりました。

まずはテキストから。

みんなが欲しかった! 社労士の教科書

わかり易さはもちろんですが、このテキスト最大の強みは2冊に分冊できることです。
他社のテキストも立読みしましたが、 テキストの内容を1,000ページから大きく削ることは難しいようです。よって厚みは辞書並みです。当然持ち運びが難儀で、スキマ時間を活かした勉強には不向きです。
それに対して、このテキストは500ページずつに分冊できるので、持ち運びが比較的楽で、私の勉強スタイルに合いました。

次に過去問です。

よくわかる社労士 合格するための過去10年本試験問題集

この過去問は4巻に分かれていて、各巻400ページ前後でまとめられています。
なお、同じくTAC出版から「みんなが欲しかった! 社労士の問題集」という本も出ていますが、個人的にはあまりお薦めしません。先ほど紹介したテキストに対応しているという強みはあるのですが、この問題集のページ数は800~900ページです。
過去問1巻あたり400ページ×4巻=1,600ページとすれば、単純にページ数で比較しても、半分程度のボリュームです。試験合格には問題を数こなすしかないと思いますし、800ページの本より400ページの本の方が、はるかに持ち運びは楽だと思います。

以上が私の中の基本書で、この5冊で合格ラインのベースを作ったと言っても過言ではありません。
あとは、補足的に利用したものを何冊か紹介します。

追加1冊目は、直前対策です。

無敵の社労士 3 完全無欠の直前対策

社労士試験の特徴の一つに、ほぼ毎年法改正が行われることが挙げられると思います。しかも制度がガラッと変わってしまうような大きな法改正が頻繁に。
スクールに通っていれば、生の情報が入ってくるので心配ないでしょうが、独学者は知らないうちに取り残されていることがあるでしょう。正しいと思っていた知識が次の年には誤りに、ということは十分に起こり得ます。直近の法改正に対応するため、この1冊は毎年購入していました。
また、最新の白書等の情報もまとめられているので、一般常識に弱い私は、そのためにも用意していました。

追加2冊目は、選択式対策です。

みんなが欲しかった! 社労士 合格のツボ [選択対策]

この1冊は、択一式で合格ラインをクリアしながら、選択式で足を引っ張り合格を逃した際に用意した1冊です。
人によっては必要ないかもしれませんが、私は上の反省から1回だけ買いました。その後は何となく自信がついて、継続購入はしませんでした。
なお、前で紹介した過去問ですが、掲載問題はほぼ択一式で、選択式の問題は少ないです(社労士試験の問題の構成上、仕方がない部分ではありますが)。選択式の問題にもっと触れておきたいと思う方は、一度手に取ってみることをお薦めします。

追加3冊目は、一般常識対策です。

よくわかる社労士 別冊 合格テキスト 直前対策 一般常識・統計/白書/労務管理

ただ、これについては、お薦めした方が良いのか、正直自分でもよくわかりません。
前にも紹介したとおり、私はほぼ一般常識のせいで合格を逃してきました。そのため、対策本を用意する必要が当然あった訳ですが、必ずしもこの本が有効だったのかはわかりません。
この本は一般常識だけで200ページを超える本ですが、直近の試験を受けながら、「あっ、この問題はテキストで見た気がする」という瞬間がなかったように思えるのです(私の読み方が悪かったせいもあるかもしれませんが)。
もし仮に5回目も合格を逃していたら、一般常識対策だけはTAC出版以外で探していたと思います。

追加分も含めて、計8冊の本を紹介してきました。8冊を多いとみるか少ないとみるかですが、TAC出版の社労士関係の書籍は30冊を軽く超えます。当然内容が重複する部分があるかと思いますので、ある程度効率的に冊数を絞れたかなと勝手に思っています。

以上、私の合格までの道のりをざっくり紹介してきましたが、こうして振り返ると、長い目でみて果たして独学で得だったのかしら、という疑問も湧いてきます。ただ当時の自分からしたら、「ここまで独学で知識を蓄積させたのに、今さらスクールかよ」という思いもありましたので、まあ他に選択肢はなかったと言えます。
結局は、腐らず気長にやるのが、資格取得には欠かせない条件なのかもしれません。