生活保護は現金給付であるべきか(その2)

(「その1」へ戻る)

経済学、特にミクロ経済学の判断基準で言うなら、生活保護の受給者がパチンコをしようが何をしようが、資源配分の効率性が満たされる以上は他人がとやかく口を出すべきでない、現金を給付して好きにやらせろということになるでしょう。

しかしながら、生活保護制度が純粋な経済学ではなく行政の仕事である以上、そこには善悪の判断が当然入るべきでしょう。
なぜなら、私達が必死に納めた税金で、全く縁もゆかりもない赤の他人の生活を維持しているのですから。その使い道だって、ある程度選別されて然るべきと考えます。

もちろん、生活保護の受給者にだってプライバシーがありますから、不当に必要以上に監視されるべきではないと思います。
ただ、税金を納める身にもなって欲しいのです。せめて気持ち良く税金を納めさせて欲しいのです。我々が一生懸命働いた上で納めている税金です。人によっては過労死ラインギリギリで働いている中で必死に納めている税金です。
そんな税金が、生活保護の受給者のパチンコ代に消えているとしたらどうでしょう。言い方は非常に悪いですが、他人の金で食っている以上、その使い道にだって相応の責任が伴うはずです。
生活保護制度の運営元の行政だって、毎年国会やら地方議会で予算・決算の報告その他をしています。だったらその支出先である受給者だって、道理的には最小限の報告義務を負っていると思います。そうした自覚があれば、自ずと使い道は決まってくるのではないでしょうか。

ところで、新型コロナウイルスの蔓延に伴い、当初は営業自粛をしてこなかったパチンコ業界も、4月当初に大手パチンコチェーンのマルハンが自粛要請に対応したことでニュースになりました。今ではさらに進んで、多くの自治体が自粛に応じないパチンコ店を公表する動きを見せています。
なおパチンコチェーンストア協会には、政治分野アドバイザーとして数多くの国会議員が名を連ねています。そのため、パチンコ業界だけは不可侵の分野だと思っていましたが、ついにウイルス対策に行政が本腰を入れてきたという、これは稀に見る吉報と捉えていました。

しかしそれだけで終わらないのがパチンコ業界ですね。まだまだ信じられないことが起こります。
感染者の増加が続く大阪府で、「新型コロナウイルス特別措置法」に基づく休業要請に応じない6店のパチンコ店の施設名を公表したところ、抑制効果につながるどころか、越境客まで呼び込む逆効果を生んでしまいました。
上の要請は、パチンコ店がクラスターになり得ることからなされた措置です。しかしその趣旨を理解せず、いや理解した上でも身勝手な理屈を振りかざして行動する人が相当数いるのです。

ここからは仮定の話です。もし休業要請に応じないパチンコ店に群がっているのが、生活保護の受給者だったらどうでしょうか。
我々サラリーマンはもちろん、日々赤字を耐え忍んで営業自粛をしている自営業者等、みんなウイルスの影響下で必死に戦っています。そんな中、我々の税金で生活を維持している生活保護の受給者がそのウイルスの拡散に手を貸していたとしたら、我々はどう納得すれば良いのでしょうか。
そうした「もし~」を排除するためにも、ある程度使い道を制限するような方策を考えてほしいのです。これは我々のためであると同時に、受給者に対するあらぬ偏見を事前に抑制するという、受給者にもメリットのあることだと考えます。

(「その3」へ続く)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。