子どもの教育費について(前半)

突然ですが、子どもの教育費ってよく話題になりますよね。私自身も子どもが4人いるので、必死になって学資保険を積んでいます。子ども1人当たりにかかる教育費は、1,000万円とも2,000万円とも言われます(文科省(公財)生命保険文化センター)が、それだけ聞くともう不安しかなくなりますよね。

但し、物事にはマイナスがあれば当然プラスもあります。私は子どもが好きなので、もういてくれるだけでプラスなのですが、ここではドライに金銭的なものに絞って見ていきます。
つまり、子どもに関する「支出」として教育費があるなら、子どもがいるからこそ発生する「収入」も見なければ、物事の見方が公平ではないと思うのです。ひょっとしたら「収入」の方が多いのでは?と都合の良い期待を抱きながら、見ていきたいと思います。

まずは「支出」から。例によって私をモデルとしますが、仮に教育費を、上の例の1,000万円と2,000万円の間を取って1,500万円とすると、我が家は4人で6,000万円です。なかなか気の遠くなる金額です。

次に、子どもがいるからこそ発生する「収入」を見ていきます。

子どもの出生から時系列で追っていくと、まず42万円の出産育児一時金がもらえます。但し、これは無視します。なぜなら、ほとんど出産費用で相殺されてしまうからです。

次に発生するのは、会社からもらえる手当です。会社によって金額に差はあるかと思いますが、私の会社では、扶養手当として子ども1人に対しておよそ1万円付きます。
そうすると、毎月1万円×4人分×12月×22年(大学卒業まで)=1,056万円となります。

次に発生するのは児童手当です。扶養手当ほど単純ではないので、一部簡単化して説明します(より正確に制度を知りたい方は内閣府のホームページを)。

帯広市のホームページより(わかりやすい図だったので)

まずは第1子・第2子分を計算します。3歳までは月々1.5万円もらえるので、1.5万円×2人分×12月×3年=108万円となります。3歳以降小学校修了までは月々1万円に減額するので、1万円×2人分×12月×9年=216万円となります。
次に第3子・第4子分を計算します。第3子以降は小学校修了まで1.5万円から減額されないので、1.5万円×2人分×12月×12年=432万円となります。
なお、中学3年間の手当額は一律1万円なので、1万円×4人分×12月×3年=144万円となります。
児童手当は中学校修了までしかもらえないので、ここまでの合計は、108万円+216万円+432万円+144万円=900万円となります。

会社からの手当と児童手当を合わせると、およそ2,000万円です。つまり、これだけの額が子どものおかげで「収入」として発生したのです。

ここまでで、教育費6,000万円のうち1/3を取り返しました。
現金収入という面では、これくらいが限界かと思います。次に注目するのは、子どものおかげで幾ら親の減税ができるかです。

子どもが親の減税に貢献するようになるのは、16歳以上になってからです。つまり高校生からです。そしてその頃には親も少し出世しているはず(希望)なので、所得税率が20%まで上がっていると仮定します。
子どもの扶養控除額は38万円なので、38万円×20%×4人分×3年=91.2万円となります。さらに、子どもが19歳以上23歳未満の間(つまり大学在学中)は扶養控除額が63万円となるので、63万円×20%×4人分×4年=201.6万円となります。
よって、所得税に対する減税効果は292.8万円、およそ300万円です。

上の話は所得税のみでした。忘れてはいけないのが住民税です。所得税と違い、住民税は税率が一律10%(都市によって若干異なることもありますが)なので、これをかけていきます。また、所得税と住民税とでは、扶養控除額に多少違いがあります。
具体に見ていきます。住民税上、扶養控除額は33万円なので、33万円×10%×4人分×3年=39.6万円となります。さらに、19歳以上23歳未満の間は、扶養控除額が45万円となるので、45万円×10%×4人分×4年=72万円となります。
よって、住民税に対する減税効果は111.6万円、およそ100万円です。

以上より、子どものおかげでもたらされる親の減税効果は、所得税分と住民税分と合わせておよそ400万円です。

ここまでの内容を合計すると、6,000万円の教育費に対して、2,400万円、つまり4割を取り返すことができました。5割とはいかなかったですが、実負担が3,600万円まで減れば、だいぶ印象が変わってこないでしょうか。正直私は、教育費6,000万円と聞いて絶望しましたが、3,600万円ならだいぶ希望が湧いてきました。2,400万円浮けば、地域によっては中古の戸建てくらい買えそうですからね。

ここまでの話は、割と素直な内容だったかと思います。まだちょっと変わった方法を考えているので、それは次回に紹介したいと思います。