ライフプランニングその5(遺族年金・障害年金)

老後の備えについての話がひと段落したので、今回は少し切り口を変えて、稼ぎ手が不幸にも死亡してしまった場合のお話をします。

私自身4児の父であり、妻は子どもが多いこともあり現在専業主婦なので、私に万一のことがあったときのことを考えると、かなり不安になります。
その不安を払拭するために私がやったのは、まず公的な保障が十分なのか、そして十分でないのならどの程度その他の保険で備えれば良いのか、を知ることでした。以下私の例を参考に、具体例を示していきます。

まず公的な保障ですが、真っ先に思い付くのは遺族年金だと思います。以前紹介した老齢年金と同じように、サラリーマンであれば遺族年金も国民年金と厚生年金の二階建てとなります。

国民年金の遺族年金を遺族基礎年金と言います。詳細は日本年金機構のホームページを参照していただくとして、ざっくり言うと、この年金は18歳以下の子どもがいないと出ない年金です。私の場合は子どもがみんな小さいので、この条件をクリアします。
次に具体の金額ですが、毎年の物価調整等を無視すると、年額で780,900円+224,900円(第1子分)+224,900円(第2子分)+74,900円(第3子分)+74,900円(第4子分)=1,380,500円です。月額にするとおよそ115,000円です。
これだけだとかなり厳しいので、次に遺族厚生年金を見ていきます。

遺族厚生年金の計算は、遺族基礎年金ほど単純ではありません。前に老齢厚生年金を計算した際に出てきた平均標準報酬月額を使います。老齢厚生年金を計算した際は出世することを期待して50万円としましたが、今回はそこまで出世する前に死亡してしまうことを考えるので44万円とします。

具体の計算式は、44万円×5.481/1,000×300月×3/4=年額542,619円です。300月(25年)というのは、遺族厚生年金には加入月数の最低保証があるので、仮に240月(20年)で死亡したとしても、300月分の額が保証されるためです。

ただ、先に計算した遺族基礎年金と合わせても、年額で1,923,119円、月額でおよそ16万円といった状態です。
これで子ども4人育てろというのは到底無理な話ですが、公的年金からの保障は、これが現実です。厳密に言うと、これらの遺族年金は非課税所得であり所得税も地方税も取られないので、一般の給与所得よりは有利なのですが、それでも十分でないことに違いはありません。

そこで私は、これを補うものとして、月3,000円程度の掛金で定期死亡保険に入っています。この保険はいわゆる掛捨てであるため、貯蓄性はゼロですが、私に万一のことがあった場合、 遺族に月々10万円を60歳まで残してくれます。

先ほどの公的年金と合わせると、年額3,123,119円、月額およそ26万円まで増えました。ここまで来たら、残された妻のパート収入が毎月10万円ほどあれば、家族5人が十分に暮らしていけるかと思います。

実は私は、しばらく死亡保険には入っていませんでした。というのは、私や妻の個人年金、子どもたちの学資保険に既にかなりの数入っており、これ以上保険料を払えないと思っていたのです。
そんなとき、たまたまFPから上で紹介した定期死亡保険を勧められたのです。遺族に残される公的年金があまりにも少ないという現実に対して、月3,000円程度の掛金はあまりに魅力的に感じ、すぐに保険へ加入したのを覚えています。

なお、私は喫煙もせず、健康診断の結果も良好であったため、この程度の掛金で収まっているようです。死亡保険にまだ未加入の方は、是非健康診断等の数値が良いうちに加入することをお奨めします。保険は統計学を基礎に設計されていますので、数値の悪い方にはシビアに高い掛金で返ってくると思います。

さて、遺族年金の紹介をしたので、少し似た分野として、障害年金のこともサラッと紹介したいと思います。
詳細は日本年金機構のホームページを参照していただきたいのですが、障害年金もほとんど遺族年金と仕組みが同じです。もちろんそれぞれに独自の制度があるのですが、受給額として計算される結果にほとんど違いがありません。
ですので、当然自身に重度の障害が生じた場合、公的年金からの保障だけでは十分に生活することができません。

そのため、万一に備えて民間の保険で上乗せをする必要がある訳ですが、死亡と高度障害に対する保障がセットになった保険が多いので、死亡保険に入っておけば、障害についても自動的にカバーされている場合がほとんどと考えて良いと思います。

以上、遺族年金と障害年金について紹介してきましたが、不幸なアクシデントに対してどういった結果がもたらされるのか、知らないということは本当に怖いなと思います。そして、それに対する備えが、本当に少額でできるのだという現実を知れば、無保険という状態がどれほど愚かなことかわかります。私も何も起きないうちに保険に入れて、本当にホッとしています。